社交ダンスの起源は中世ヨーロッパ
社交ダンス(ボールルームダンス)の起源は、ヨーロッパの貴族文化に深く根ざしています。その歴史は中世からルネサンス期にさかのぼり、時代とともに進化し、現在の形に至りました。以下はその歴史的背景です。
1. 中世ヨーロッパ
- 中世後期、貴族たちは宮廷での娯楽として踊りを楽しんでいました。最初は行進や儀式的なダンス(バッソ・ダンス)など、フォーマルな踊りが中心でした。
- これらの踊りは、ゆったりとしたステップや規則正しい動きが特徴で、参加者は主に手をつないで円や列を作る形式が一般的でした。
2. ルネサンス期(15〜16世紀)
- イタリアやフランスを中心に、ダンスが文化的な洗練を受ける時代となりました。
- 「パヴァーヌ」や「ガイヤルド」といった形式が生まれ、貴族の社交の一環として踊られるように。
- ダンスマスターと呼ばれる専門家が振り付けを作成し、ダンスの技術が高まるとともに、宮廷のエチケットとしての役割を果たしました。
3. バロック時代(17世紀)
- フランスのルイ14世がダンスを愛好し、バレエとともに社交ダンスが宮廷文化の中心となりました。
- メヌエットが代表的なダンスとして登場。これは男女がペアで踊る形式で、後の社交ダンスの基礎になりました。
4. 18〜19世紀:ワルツの誕生
- 18世紀末から19世紀初頭にかけて、オーストリアやドイツでワルツが登場。男女がペアで密接に踊るスタイルは当時としては革新的でした。
- ワルツの人気はヨーロッパ全土に広がり、イギリスではボールルーム(舞踏室)が建設され、社交ダンスが広く普及しました。
5. 19〜20世紀:国際的な発展
- 19世紀末から20世紀初頭にかけて、タンゴ、クイックステップ、フォックストロットなどが新たに加わり、社交ダンスの種類が増えました。
- イギリスでは「ボールルームダンス」の技術やスタイルが体系化され、競技ダンスとして発展しました。
- アメリカではスウィングやリンディホップのような形式が登場し、カジュアルなダンス文化も広がりました。
6. 現代
- 現在、社交ダンスは伝統的な「スタンダードダンス(ワルツ、タンゴ、クイックステップなど)」とラテン系の「ラテンダンス(ルンバ、チャチャ、サンバなど)」に分かれています。
- 競技ダンスとしての人気だけでなく、健康や社交目的でのレッスンも多く、世界中で楽しまれています。
社交ダンスの起源は結構古くからなのですね。現代のように一般の人が踊るわけではなくて貴族階級の人たちの踊りだった点も興味深いところです。時代とともに踊り方自体も変化している点は面白いです。
18世紀から19世紀にかけてオーストリアやドイツでワルツが誕生して男女がペアになって密接に踊るという革新的な踊りが誕生したということですがそれ以前は手をつないで踊ってたというのでそれほど男女がペアになって密接に踊るということはなかったようです。この辺の社交ダンスの変化も興味深いものがあります。現代では社交ダンスというと男女ペアになって踊るというのが当たり前になってますね。